エッセイ 音楽と数理 ポッドキャストは自由にする(抄)
灰泥屋
中古
2,000円(税込)
本の説明
「技術書典9」初出の技術同人誌『音楽と数理 才能に頼らない耳コピ』をきっかけに、2022年4月から始めたポッドキャスト『音楽と数理ポッドキャスト』の1年を期に、その間の一人語りを編纂したエッセイ集、第1巻(抄)です。
「まえがき」より
最近、僕の人生がまた動き始めているように感じます。振り返ると、今回の始まりは「技術書典」でした……正確にはコロナなのかもしれません。2020年の夏の終わりに、いろいろな話の流れから、初の(公式)オンライン開催となった「技術書典9」に出典することに、気が付いたらなっていました。その時、一月に満たない期間で書き上げた本のタイトルが『音楽と数理』でした。自分の中の原動力や興味の元は何だろうと考えて、1つに絞りきれずに残ったのが、音楽と数理。それから3年近く経って、その頃から動き始めた人生が1つ、コロンと転がったのが、今2023年5月なんだな、と思います。
去年2022年の4月頃、その準備のような、もう少し小さい動きがあって、それは100%自分の趣味で、つまり人に頼まれたわけでもなく、人に特別アピールしたいわけでもなく、ただ自分のためだけにしゃべるポッドキャストを始めたこと。このポッドキャストのタイトルにも『音楽と数理』と付けました。その辺の経緯は本文 S01E01 にある通りです。
この本は、この「音楽と数理ポッドキャスト」の書き起こしをベースに、ちょうどその1周年を期に、第1巻として最初の1年分をカバーしたエッセイ集にしようという構想でした。その際、この巻に何か副題を付けたいと考えて、この本を、坂本龍一、および彼が担当したNHK--FMのラジオ番組「サウンドストリート」火曜日の思い出に捧げようと(勝手に)決めました。そして副題を『ポッドキャストは自由にする』としました。事実、この1年、僕はこのポッドキャストで喋ることによって自由になれた気がします。