牡丹ちる おくり絵師
時代小説SHOW
新品
836円(税込)
本の説明
「時代小説SHOW」時代小説ベスト10【文庫書き下ろし部門】
第8位
森明日香(もり・あすか)
角川春樹事務所・時代小説文庫
対象期間中の作品は『牡丹ちる おくり絵師』(2024年5月刊)の1作。
♪ 著者は、亡くなった人を絵で追悼する「死絵(しにえ)」を描く絵師・おふゆを主人公にした『おくり絵師』で、2024年に第13回日本歴史時代作家協会賞を受賞しました。
江戸で絵師の見習いとして修業を始めたおふゆは、幼馴染で憧れていた役者の死をきっかけに、描いた死絵が話題となります。続編の第2弾『牡丹ちる』では、ご禁制とされていた立役と女方の心中を描いた読売に関与したとの疑いで、おふゆは岡っ引きに捕らえられてしまいます。やがて無実が認められるものの、絵を描くことの怖さを痛感する出来事となりました。
その後、十日ほど経っても番屋に連れて行かれた衝撃から立ち直れないおふゆのもとに、地本問屋から心中の読売に描かれた二人を芝居の道行として描いてほしいという注文が入ります。
死絵を描くことに悩みながらも、真摯に立ち向かうおふゆの姿が端正に描かれた作品です。
